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猫の日(後編)


頭を冷やすほか無いと外に出る。
ママは私を哀れむ目をして、私が出て行くのを見守っていた。
妹はきっと、私に若干の恐怖を抱いただろう。

すー、はー。

遠い彼方を見やる。

あの日みたいな夕暮れだった。

うつくしくすべてが朱に染まる。

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猫の日 前編

「にゃあ」
幼き日の手探りの不安げな鳴き声を、私は忘れない。
在りし日の、まるで世界を悟ったかのような聡明な確かな声も、私は忘れない。

あなたが与えた、罪すら。
果たして見せるから、見てて。

ミャーコの埋まる土の前。泣いてるのは私くらいしかいなかった。
大人たちも、妹も、みんな僅かに眉をひそめて、ミャーコではなく私を哀れんだ。
皆分からないのか。
それとも知らない振り?許せない。
ミャーコの無念を。
ミャーコが殺猫事件の被害者なことを。
なんてひどい話なのだろう。
ミャーコの抵抗は無意味だったのだ。
心優しいミャーコの心の葛藤も。耐え切れずに私を呼んだ断末魔も。気づけなかった私に罪を。
ミャーコを殺した隣のうちのでぶ猫に極刑を。
執行の罰は、私が背負う。

「ねえ、N、また、新しい猫、飼ってあげるから、」「いらない」
即答したら鼻の奥がつんとした。ママの後悔が空気に滲んだ。それが私を包もうとする前に、私は逃げた。
ママの顔色が、少し気になった。

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割れた窓と秋の終わりと私と彼と親友と中三と廊下と(つまり平凡な、放課後

去年の冬に書いたものですが
いつもどおりの完全フィクションです。




あたしと、たくさんの人たちが、呆然と割られた窓を見つめていた。
この窓の、無造作に研ぎ澄まされたガラスが、散らばった美しい破片が作る侵入不可能な聖域が。
つまり、あたしの、彼氏の、悶えるほどの熱く、冷たい、怒りなのであった。
あたしに向けられない表情の、片鱗なのであった。


ぽたりぽたりと、透明を彩る赤が、目に痛かった。


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いきすぎた。

EASTER RABBIT



雪の匂いもしない水に沈みましょう、いつか凍りついた花が散り逝くその日まで




消えない痕がありましょう
癒えない疵がありましょう
雪にも溶けぬ花氷
色すら匂わぬ水の裡
溺れるように沈みましょう

いつかあの柔かな花が散り逝く日まで


歌ねえが開催中のEaster Rabbitという素敵企画に乗っからせていただきました!!!(汗
歌ねえの素敵お題詩が、どのように劣化しましたかは(黙
追記より、です・・・っ(逃(殴

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泣いた。

なんで。

恐竜が星を吐き出す。
星は鋭く、大地をえぐる。
高速で回転し、ねずみ花火のごとく迷う。

迷う。

消火器がEXILEをかましている。
蛍光色に変色のグラデーションを繰り返す。

どこかでエンジンのかかる音。
風船をもったぬいぐるみせーじんが、風船をぜんぶ失った。
ばかじゃねえの。

月がぐわっぐわっと笑った。
流星が冷たい炎を灯し流れ落ちる。

「それこそが我らのそんざいかv¥ちd;:」
恐竜が星を吐き出しながら反論した。
「星を^@;。くぉ*」

うつ伏せのまま、重力に逆らえないあたしのまわりで、それらは展開し続ける。


酸素の多いラムネが、徐々に、散らかされた草草からしみでている。
涙だろうか。


ああ、きっと、あたしはここで死ぬ。
きっと死ぬ。
騒がしくファンタジックで美しく現実逃避な、こんな、U.Uの消えたU.Uのことばジャックの内で。


さよなら、U.U。
いまいくね、ママ、パパ。


これがきっと、現実逃避の、成れの果て。







あたしを殺す、
コポコポというラムネ音と
ぐおぐおという恐竜の咆哮と、
だだだだダンスビートと、
ごうんごうんな地響きが、

あたしを埋め尽くした。
























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くうしゃむ

Author:くうしゃむ
ちゅうに病です。そしてあほうです。くうしゃむです。
つくったものとか載せてます。

無断転載はご遠慮ください。
コメントなどのお返しはほぼしないと思っていただけると有り難いです。

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