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割れた窓と秋の終わりと私と彼と親友と中三と廊下と(つまり平凡な、放課後

去年の冬に書いたものですが
いつもどおりの完全フィクションです。




あたしと、たくさんの人たちが、呆然と割られた窓を見つめていた。
この窓の、無造作に研ぎ澄まされたガラスが、散らばった美しい破片が作る侵入不可能な聖域が。
つまり、あたしの、彼氏の、悶えるほどの熱く、冷たい、怒りなのであった。
あたしに向けられない表情の、片鱗なのであった。


ぽたりぽたりと、透明を彩る赤が、目に痛かった。





ぐっと、むき出しの腕につめを立てた。
泣くな、喚くな、落ち着け、あたし。
揺らぐあたしの気配を感じてか、N.Nがあたしの肩に頭を預けた。
「S.S?だいじょぶ?」

ささやくN.N。空気を震わすその音には、音には含みきれない何かが隠れていた。それなのに、音は、それを、隠したがるんだよなぁ。なんて、現実逃避、やめやめ。

「だいじょーぶ・・・。なの、か?よく、わからん・・・。」
思った以上に、情けない笑顔しか浮かべられなかった。それでも笑ってみせる。この笑顔は、何にも隠せない、て、知ってるけど。せめてもの。

「とりあ、さ。S.S。あんたの彼氏、探しにくか。」
「うん。そやな。」
他にするべきことも見当たらない。テスト期間?受験生?知るかよ、ばあか。
ああ、なんか、あたしも、窓、割りたいかも・・・。

「たぶん、Mのとこじゃない?」
「うわ、めんど。あいつと顔合わせたくない・・・」
「まぢエコヒーキしまくりやしなー」
「この学校ろくな先生おらんじゃん」
「思ったー。そりゃ、窓も割れるわ。」
「あははっ。うける。」
もう立ち直った感漂わせるため、快活に笑う。そのひきつった声はグランドから飛び込むだるそうな部活の掛け声と混ざり合った。その即席スープ(まずそ。)を跳ね返す、まだ割れてない、窓。

「あ。」
ふいに、足元にほかられてる、あたしのテニスラケット。が、目に入った。
ガットがめちゃめちゃだ。

あたしの”青春”が殺された。

その事実が端を発する感情が体に沁みる前に。
「”凶器”はっけーん。」

ふわりと拾い上げ、自慢するようにN.Nに見せた。N.Nは苦笑い。

「彼女の青春の大事な遺物を・・・。やつあたりに使うかぁ?ふつー。」
「しーらねっ。実際使ってあるし、”使うこともある”でふぁいなるあんさー。」

「・・・。S.Sは、能天気ってゆーか・・・。なんか、うん。」
ことば探しに失敗して、ごまかすN.N。
能天気?なんか、うん?こちとら必死なんじゃいぽけぃ。

あたしの真意を、くんで。
誰か、助けて。
どろどろぐちゃぐちゃ。死にそう。N.Nに気使って明るく振舞うたび、いろんなあたしが折れてくみたいな。
いっそのことリアルに倒れたり出来たらいいのに。
そしたらR.R。
助けにきて。

なんて。


「Nらぶずっきゅん。いつもさんくす。」

割と、90%くらい、嘘じゃない。を、音に、隠してもらう。

N.Nは破顔して、
「Sらぶずっきゅん。うちこそありがとうやし!こんなときに気の利いたことゆってやれんくて悪いけど・・・。」

「いーよ。おってくれるだけで。」
これも、90%、嘘じゃない。ひとりになったらあたし、たぶん、確実に100%泣くし。のこり10%は、強がりです、はい。


「ろーかは白いなー。」
てきとーな話題をふる。が、適当すぎて話題にすらなれない。
「ふはっ、そーですねー。」
正午ののりで返された。ま、これで終了やろな。妥当。

「広いなあ、響くなあ、誰もおらんなあ、さっきけっこー人集まっとったけど、噂になるかなーー?」
あれ。
おもわずどろぐちゃを溢してしまった。案の定、N.Nは難しい顔をしていた。
弁解するのも、無理矢理次の話題を作るのも、きっとぜんぶ白々しいから、やめた。

せいぜい悩め、あたしの親友(浅め)。

「・・・噂にはなると思うよ。高校受験、響かんといいな。」
「やはし?やばいじゃーんR.R・・・」
どーしよー、とあくまでおどける。

「つか、R.Rそんなことする人じゃなくね?」
そーこつっこんでくるかー。

「わからーん。昨日も一緒に帰ったけど。別にふつーやったし。」
「そなんや。」
「悩みと怒りの捌け口に、あたしを使いたくなかったんかな。
そやったら嬉しいけどちょっとショック。」
「うん、それも、分かる。」

「男子ってさー、悩み、あるんやなあ。」
「あるやろー」
「でもなんか、女子の悩みよりずっと軽そうとか思っとった。」
「それは分かるわ。男子って、楽そ。」
「やけど違うんやろうな。」
「・・・・・窓、割れたしな。」
「押さえつけれる程度じゃなかったんかー」
「かもな。あたし知らん。聞いてみなよ。」
「・・・うん。」
「・・・も、帰ろ。」

「なんで?まだあんたんとこの彼氏と会ってないによ。」
「・・・彼女なりの、思いやり?」
「あー、顔合わせにくいやろーで、ってこと?」
「・・・・それにしとく。」
「ははっ、ま、いーんじゃね?」
「今日中に電話はしとく。」
「がんば。」
「うぃ。」

「・・・じゃ、ゆくか。」
「うぃ。」


毎日は驚くほど単調に繰り返しで。
それなのにうかうかしとると置いてかれてまう。でも、走ったって上手くはいかんくて。
大人の目は急に厳しくなって、いろんな手段でうちらからあらゆるものを奪ってく。
愛はどこにあるのか、わからんような束縛のほうが遥かに多い。
なんて、子どもから見れば、大人のすることはほとんど汚く見えるもんなんやって。
あたしだけ?やめとけって。

洗脳されて、あたしがあたしじゃなくなってく。
公式と定理と、「ここテストに出るぞ」が、心までも支配する。
どろどろぐちゃぐちゃ、うずまく汚物。
N.N、R.R、K.K、M.M、ほかにも、いっぱい。
あたしを繋ぎとめて。
明日もあさっても、愚痴りながら、前見よう。
馬鹿ばっかして、遊んで、たまに、勉強教えて。

つまんなくならんように。
らぶずっきゅん。

・・・勉強、しよ。



すっげ暗いですねー;;;
までも、その時はそんなんだったんだろうと思います。
しかし若干前向き?((
楽しい未来はここにある。(何

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コメント

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No title

これはイニシャルだからこそ・・・伝わるんでしょう(ぐっ

イニシャルは正直怖いです。
当てはまりそうで……w

Y・Mはご遠慮願いたいところでございますw

青春

fateのイメージする‘青春’そのものの世界が華麗に切なく、そして激しくもあでやかに描かれております。
青春とは。
苦しくて、葛藤の嵐の中で、子どもであることを分かっているのに、大人になりたい、でもなりたくない。このままでいたい、早く自由になりたい、責任は取りたくないけど必要とされたい。
夢なんてない。世界なんて知らない。
だけどやりたいことはある。希望を抱ける未来が欲しい。
目の前のすべてがくだらない。大人の思惑が汚らしい。
ああ、でも生きているんだ。
海に行きたい。共に生きる仲間が欲しい。笑い合える友達、心許せる恋人、支えたい人、生きている意味が欲しい、生きてていいんだよ、って、誰か俺を必要だって言ってくれ!
言葉を羅列するとそんな感じでしょうか。

混沌、が青春の世界です。
そこで一生懸命もがけば、底に眠る宝石を原石を掴んでこれるのかな、という。

息苦しくも壮絶で素晴らしい世界でした。

No title

ねみさんへ
返信遅れてしまってすみません;;;
イニシャルにして正解・・・
だったのかな?((

Y.Mは使わないように意識します(使うように意識しま(((((嘘ですすいません;
ありがとうございますっ*
何か少しでも感じていただけたなら嬉しいことこの上ないです´Α*

fateさんへ
返信遅れてしまってすみません;;;
ことばの羅列素敵です!
まさにそんな感じですこの作品で表現したかった
青春のけだるさ苛苛明日への希望絶望
なんとなくで廻る世界からの出口を探すふりはしてみせるけど
探してみたりもするんだけど
教育者につっかかりたい
社会につっかりたい
だけど社会でうまく生きたい
馬鹿ばっかやって笑って自分の居場所が誰かの中にいて欲しいとか
やりたいことだけしていたいとか

混沌なるほどです。
誰もが宝石を持てていることを確信できたら、
もっといいのにとか思ってしまいましt((((

お褒めのことばすっごい嬉しいですっ!*黙
ありがとうございました!!
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くうしゃむ

Author:くうしゃむ
ちゅうに病です。そしてあほうです。くうしゃむです。
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